芦屋市の方へ 参考事例【ハードウッド ウッドデッキ 施工事例】


■ ウッドデッキが老朽化してしまっている
■ ウッドデッキをもっと広くしたい
■ バラの木を処分せずに活かしたい!

息子様と一緒に暮らしている、60代の奥様からのご依頼です。15年ほど前に設置されたウッドデッキが老朽化し、シロアリに食われてしまって、人が乗ると床が抜けてしまうような状態まで腐っていました。また、ウッドデッキの手すり部分に、バラの木が絡みついている状態でした。

「新しくしたい!ウッドデッキをもっと広くしたい!」というご希望で、5~6社程見積りをお願いしたそうですが、どの業者からも、「バラの木を処分する」 や、「バラを残すならばウッドデッキはこれ以上広くできない」という説明しか聞くことができずに、お困りでした。

そんな中、当店だけが、「バラの木を残しつつ、ウッドデッキも広くできる」というご提案だったことが、ご依頼いただく一番の決め手となったそうです。

もともと設置されているウッドデッキの素材は、ウエスタンレッドシーダーという、アメリカの杉です。寒い地域に生えている針葉樹で、カナダやアラスカなどではログハウスやウッドデッキの材料としてよく利用されています。柔らかく、乾燥した地域だと長持ちしますが、日本のような高温多湿な場所では、シロアリ被害にあったりと、長持ちしません。(※日本でも東北や北海道など寒い地域ではシロアリ被害にあわないこともあります)

ウッドデッキは使用できる状態ではなく、椅子を置けずにテーブルに積んでいました。かろうじて物干し台だけ利用している状態です。

お客様のご希望どおり、ウッドデッキを広くするご提案をしました。

バラの木は幹がこんなにも太く成長しています。このくらい育ったバラの木は、1~2年程度の期間を使ってしっかりと準備をして、根回しをすれば移植も可能ですが、そうでない場合、根が細く土がつきにくいため、移植をすると枯れてしまうことが多いです。

そこで、下記の図面のような提案をさせていただきました。

 

ウッドデッキは、もとのサイズよりも約1メートルほど広くなるように作ります。バラの木は、新しく作るウッドデッキの下を這わせ、「誘引(ゆういん)」し、ウッドデッキの周りに結束してとめ、一体化するようにします。

そして、防草シートと化粧砂利敷で雑草対策を。お茶ができて、洗濯物も干すことのできる、”使える”ウッドデッキをつくります。

施工が始まりました。既存のウッドデッキを撤去処分しました。庭全体に防草シートを敷いて雑草対策をします。(撤去中のお写真の右側に、誘引され、ぐっと右に曲がっているバラの木の根の部分が写っています。)

庭全体の除草作業が終わった後、転圧をかけ、地面を平らにします。その後、防草シートを敷き、雑草対策を施します。当店は公共工事でも使用される防草シートを使用しています。

奥様が雑草対策をしようと、購入して撒いていらっしゃった砂利が、まだ使用できる状態でしたので、大切に洗って再利用します。

植え込み部分にも防草シートを敷いて雑草が生えないようにします。写真に写っている植え込みの丸いブロック部分が、新しいウッドデッキの外枠(手すりの部分)との境目になります。

ウッドデッキの基礎をつくっていきます。防草シートの上に束石(つかいし)を置きますが、その際にモルタルを少し敷いて束石の高さを調整します。今回、ウッドデッキの素材をハードウッド(密度の高い、硬くて強く長持ちのする木材)で作りますので、材木の無駄を出さないよう、1メートル20センチ間隔で束石を設置します。

基礎の構造体が出来たら、束柱を立て、床板をはっていきます。

通常の業者ですと、床上と床下の木材が別で、金具で留めていることが多くなりますが、グリーンパトロールでは、束石の上にたてる束柱と、手すり部分になる床上の柱を1本で通して作ります。手間も余計にかかり、材料もたくさん使用することになりますが、金具で留める施工よりも丈夫に仕上がりますので、手すりに布団を干してもビクともしません!長い目でみると当店の施工方法が安心・安全で長持ちします。

エアコンの室外機はウッドデッキの下に移動させました。室外機の配管のホースはもともと4メートル程度ありますので、何も取り替えることなく、下への移動が可能です。また、ウッドデッキのステップをつける部分もスペースを確保します。

ハードウッドは、お写真で見る限り、真っ直ぐで加工しやすい木材に見える方が多いのではないでしょうか。
しかし実際は、先ほどご紹介したアメリカのウエスタンレッドシーダーなどの杉のように真っ直ぐなものは少なく、基本的に曲がっているものを製材していることが多くなります。そのため、曲がっていたり、反ったりしている木を少しずつ矯正しながらとめていく難しい作業が必要となり、熟練大工でないとズレが生じてしまいます。(施工が難しいため、ハードウッドでのウッドデッキ施工を嫌がる大工さんもいるほどです!)
当店では、この道40年以上の経験豊富な熟練大工が、微調整を行いながら作業を進めていきます。

出来上がった手すり部分に、バラの木を誘引します。太いバラの幹を無理やりに曲げると折れてしまいますので、植物についての知識をしっかりと持った当店の職人が、バラを傷めないように丁寧に作業します。床下を這わせたバラを、手すり部分からは上に向くように誘引しています。棕櫚縄(しゅろなわ)を使って手すりと固定します。棕櫚縄は天然素材で、ビニール紐などよりも木に優しく、自然に切れることが多いです。切れた頃には木が希望の形に癖付き、固定されている状態となります。

幕板(ウッドデッキの床下に動物などが入れなくするような板)はつけないご希望でしたので、床下は空けています。お庭で使うスコップなどのちょっとした物は床下に置いておくことができます。

ウッドデッキは植え込みギリギリまで、1メートル程度広くなりました。

テーブル、椅子を置いても余裕のある、ゆったりとしたウッドデッキになりました!

ハードウッドの中にも様々な種類のものがあり、「イペ」や「ウリン」という種類は表面にトゲがささくれ立っていて、靴で歩くウッドデッキに利用されます。油分が少ないため、20年程度でワックスをかけるなどのメンテナンスが必要になります。今回使用している「イタウバ」は、油分が多く、素足でも気持ちよく歩くことができます。また、ノーメンテナンスで30年以上持つと言われています。イタウバは、熱帯のアマゾン周辺地域では、よく木造船の甲板や、船着場に使用されています。高温多湿な環境で50年以上持っているものも多く、それほど「耐久性に優れている」とわかります。

バラは移動させることなく、手すりに這わせました。植え込み部分の砂利は少し不足しており、当店でご用意も可能でしたが、奥様がご自身で追加されるとのことでしたので、後ほど防草シートの上に、お好きにまいていただけるようにしました。

「バラをあきらめるか、ウッドデッキの広さをあきらめるか、という選択肢しかないと思っていたので、どちらもあきらめることなく理想のウッドデッキに仕上がって良かった。本当にありがとう!」 と奥様にお喜びいただきました。

「既存の木を大切に」 「あるものはなるべく捨てずに利用する」 という当店のモットーと、そのモットーを実現することのできる植物に対する知識や愛情、そして経験豊富な職人たち。
その全てが、グリーンパトロールにご依頼くださったお客様に、お喜びいただけている理由なのだと、私どもも改めて実感することができました!

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